はじめての VS Code + AI コーディング入門
〜Claude / Copilot に HTML の Web ページを作ってもらうまで〜
0. このドキュメントでやること
この資料では、パソコン初心者の方でも分かるように、
- VS Code(ブイエスコード)という開発用のソフトをインストールする
- Git(ギット)と GitHub(ギットハブ)のアカウントを用意する
- VS Code に AI 機能(Claude Code や GitHub Copilot)を入れる
- AI にお願いして、簡単な HTML の Web ページ を作ってもらう
という流れを、順番に説明します。
1. 事前準備
1-1. 必要なもの
- Windows パソコン
- インターネット接続
- ブラウザ(Google Chrome や Microsoft Edge など)
- メールアドレス(Gmail など) → GitHub のアカウント作成に使います
- すでに契約済みの AI サービス
- 例)
* Anthropic Claude(Claude Code を VS Code から使う場合)
* GitHub Copilot(「Codex」と聞いている場合、実質これと思ってください)
* ChatGPT の VS Code 拡張などでも OK
2. VS Code をインストールする
2-1. ダウンロード
- ブラウザで次のページを開きます
→
https://code.visualstudio.com/ - 画面中央あたりの 「Download for Windows」(または「Download for Windows x64」) と書いてあるボタンをクリックします。
VSCodeSetup-x.xx.x.exeのようなファイルがダウンロードされます。
2-2. インストール
- ダウンロードした
VSCodeSetup-...exeをダブルクリックして起動します。 - 利用規約画面で「同意する」を選んで「次へ」。
- インストール先フォルダは、よく分からなければそのままで OK。
- 「追加タスクの選択」では、初心者の方は 特に変更せずそのまま「次へ」→「インストール」。
- 数十秒〜数分待つとインストールが完了します。
- 「Visual Studio Code を起動」にチェックを入れて「完了」を押すと、VS Code が起動します。
3. Git をインストールする(ざっくりで OK)
Git は「ファイルの変更履歴を保存するためのツール」です。 あとで GitHub と一緒に使うので入れておきます。
3-1. ダウンロード
- ブラウザで次のページを開きます
→
https://git-scm.com/ - 上部メニューから 「Downloads」 をクリック
- 「Download for Windows」をクリック
Git-x.x.x-64-bit.exeのようなファイルがダウンロードされます。
3-2. インストール
- ダウンロードした
Git-...exeをダブルクリック。 - 基本的に すべて「Next」連打で OK です。 (途中でよく分からない設定が出てきても、そのまま次へ)
- 最後に「Finish」で完了。
4. GitHub アカウントを作る
GitHub は、ソースコードを保存するインターネット上のサービスです。 AI が作ったファイルを保存したり、後で他の人と共有したりする時に使えます。
4-1. アカウント作成
- ブラウザで
https://github.com/を開く - 右上の 「Sign up」(サインアップ)をクリック
- メールアドレス・パスワード・ユーザー名を入力
- 指示にしたがって本人確認(メールの認証など)を完了させる
これで GitHub のアカウントができました。
5. VS Code の基本画面の見方(超ざっくり)
VS Code を起動すると、だいたい次のような構成です:
- 左側:
- 一番上:ファイル(エクスプローラー)アイコン
- パズルのピースのようなアイコン:拡張機能(Extensions)
- 真ん中:
- 実際にコードを書く場所
- 下:
- メッセージやエラーが表示されるバー
ここでは「拡張機能(Extensions)」をよく使います。
6. VS Code に AI(Claude / Copilot / ChatGPT)を入れる
ここでは代表的な 2 パターンを書きます。 (どれを使うかは、その人が契約しているサービスに合わせてください)
6-1. Claude Code(Anthropic Claude)を入れる場合
- VS Code を起動する
- 左側のメニューから パズルのピースのアイコン(拡張機能) をクリック
- 上部の検索ボックスに
Claudeと入力 Claude DevやAnthropicなど、 Claude 用の拡張機能が出てくるので、「インストール」をクリック- インストールが終わると、左サイドバーや下部に Claude 用のアイコンやパネルが出ます
- 初回起動すると、API キーやログインを求められます
- Claude のサイト(Anthropic のアカウントページ)から API キーを取得
- VS Code 上の設定画面に、そのキーを貼り付ける
※API キーの取り方は、Claude の公式ページに手順があります。 初心者には「ログインしてダッシュボード → API キー → 新規作成 → コピー → VS Code に貼り付け」という雰囲気で説明すれば大丈夫です。
6-2. GitHub Copilot(旧 Codex 系)を入れる場合
「Codex 入れる」と言われている場合、 現在は実質的に GitHub Copilot だと考えてください。
- VS Code を起動する
- 左の拡張機能アイコンをクリック
- 検索ボックスに
GitHub Copilotと入力 GitHub Copilotを選んで「インストール」- インストール後、「サインイン」ボタンが出るのでクリック
- ブラウザが開き、GitHub にログインして VS Code との連携を許可する
- VS Code に戻ると、右下などに Copilot のステータスが表示されるようになります
※GitHub Copilot は有料サービスなので、事前に契約が必要です。
6-3. ChatGPT の拡張機能を入れる場合(任意)
ChatGPT の契約がある人は、VS Code 用の ChatGPT 拡張機能を入れることもできます。
- 拡張機能で
ChatGPTと検索 - スター数が多く評価が高いものを選ぶ
- インストール → API キー or ログイン情報を設定
7. 新しいフォルダとファイルを作る(HTML 用プロジェクト)
ここから実際に 簡単な Web ページ(HTML) を作ります。
7-1. 作業用フォルダを作る
- Windows のエクスプローラー(フォルダのアイコン)を開きます
- 「ドキュメント」や「デスクトップ」など、分かりやすい場所を開く
- 右クリック → 「新規作成」 → 「フォルダー」
- フォルダ名を
my-first-websiteなどにしておく
7-2. VS Code でフォルダを開く
- VS Code を起動
- メニューから 「ファイル」→「フォルダーを開く」 を選択
- さきほど作った
my-first-websiteフォルダを選んで「フォルダーの選択」 - 左側に空のフォルダとして表示されます
7-3. index.html ファイルを作る
- VS Code 左側のフォルダエリアで、
my-first-websiteの上で右クリック → 「新しいファイル」 - ファイル名を
index.htmlと入力して Enter
これで HTML ファイルを置く準備ができました。
8. AI に HTML を書いてもらう(プロンプト例付き)
ここがこのドキュメントの「肝」です。 VS Code 上で AI に「こんな Web ページを作って」とお願いして、HTML を生成してもらいます。
以下、Copilot を例にしますが、Claude でも ChatGPT でも同じような流れです。
8-1. 編集画面を開く
index.htmlをクリックして開きます → まだ真っ白な状態
8-2. AI に渡すプロンプト例(コメントとして書く)
ファイルの一番上に、まずコメントとしてプロンプトを書いても構いません。 (AI によっては、サイドバーやチャット欄に直接入力するタイプもあります)
例:Claude / ChatGPT のチャット欄に入力するプロンプト
これから HTML のファイルを作りたい初心者です。
VS Code で index.html を開いています。
以下の条件で、シンプルな 1 ページの Web ページの HTML コードを作ってください。
- タイトル:はじめての私のホームページ
- 画面上部に大きな見出し(h1)でタイトルを表示
- 簡単な自己紹介の文章を 2〜3 文
- 箇条書きで「好きなこと」を 3 つ
- ページ全体の背景色を薄いグレーにして、中央に白い箱(カード)のような領域を作って、その中に内容を表示
- 文字化けしないように、HTML5(<!DOCTYPE html>)形式でお願いします。
出力は、index.html にそのまま貼り付けて使える完全な HTML コードだけをください。
このプロンプトを AI に送信すると、HTML コードが返ってきます。
8-3. 返ってきた HTML を index.html に貼る
- AI の返答の中に、
<!DOCTYPE html>から始まるコードが表示されるので、全部コピー - VS Code の
index.htmlにペースト - 上書き保存(
Ctrl + S)
9. ブラウザで Web ページを確認する
- Windows のエクスプローラーで、
my-first-websiteフォルダを開く - 中にある
index.htmlをダブルクリック - 既定のブラウザ(Chrome や Edge)が開き、AI が作った Web ページが表示されます
これで、 「VS Code + AI を使って、簡単な Web ページを作る」 というゴール達成です。
10. Git & GitHub に保存してみる(余裕があれば)
ここは初心者向けには「できれば」で構いません。 「バージョン管理」と「クラウドにバックアップを置く」イメージです。
10-1. VS Code で Git 初期化
- VS Code で
my-first-websiteを開いた状態にする - 左側のメニューから「ソース管理」(三本線と点のアイコン)をクリック
- 「リポジトリを初期化」ボタンを押す → Git の管理が始まる
10-2. GitHub に公開(超ざっくり)
- VS Code のソース管理パネルで、「…」→「GitHub に公開」や「Publish to GitHub」のような項目を探す
- GitHub にログイン(ブラウザが開くので認証)
- 新しいリポジトリ名(例:
my-first-website)を入力 - 「Publish」ボタンを押す
これで、GitHub 上にも index.html のバックアップが作られます。
11. もう少し発展させるときのプロンプト例
同じ index.html を少しずつ良くしていきたいときは、
AI に対して次のような追加プロンプトを送ります。
例1:ボタンを追加したい
今の index.html のコードに対して、以下の変更を加えたコードを出してください。
- 自己紹介の下に、「お問い合わせはこちら」というボタンを追加
- ボタンをクリックすると、メール(mailto:)リンクで "example@example.com" 宛てにメール作成画面が開く
- CSS は同じファイルの <style> タグ内に書いてOKです。
- 既存コード全体を、新しい修正を反映した形で出力してください。
例2:スマホでも見やすくしたい
今の index.html を、スマートフォンでも見やすくしたいです。
- meta viewport を追加
- 文字サイズと余白を、スマホ画面(幅 400px 前後)でも読みやすいように調整
- 既存のデザインは大きく変えず、レスポンシブ対応のための最低限の修正にとどめてください。
修正済みの完全な HTML コードを出力してください。
12. まとめ
このドキュメントでは、初心者の方が
- VS Code をインストールし
- Git / GitHub を準備して
- Claude Code や GitHub Copilot(= Codex 系)などの AI 拡張機能を入れ
- AI にプロンプトを投げて HTML の Web ページを作ってもらい
- それをブラウザで表示する
という一連の流れを体験できるように説明しました。