わかりやすい不動産登記簿の見方・読み方 — 第8章(全8章)

🔍 所有者不明土地と相続登記 — 特措法の登記

持ち主がわからない土地を減らすための特別措置法。長期間相続登記されていない土地に登記官が職権で付ける記録と、法定相続人情報の仕組みを見る。

出典: 『わかりやすい不動産登記簿の見方・読み方(6訂版)』日本法令(p.449〜481)。記録例は原本の帳票レイアウトを再現しつつ、内容を正規化データで管理している。

凡例: 記録例の中の下線は「抹消事項」=後の登記で効力を失った記録(登記簿は消さずに線を引いて歴史を残す)

「持ち主がわからない土地」が九州より広い

長期間相続登記がされずに放置されたため、所有者が不明のままの土地が日本中にたくさんあります。 その面積を合計すると九州の面積を超え、いずれは北海道と同じくらいの広さになろうとしています。 持ち主の連絡先がわからない忘れ物が、島ひとつ分積み上がっているようなものです。 持ち主がわからないと、道路を通すための土地収用も、災害のあとの復旧工事も、話し合いの相手が見つからず前に進みません。

法務省はこれまでも、相続登記(そうぞくとうき。亡くなった人の不動産の名義を相続人に書き換える登記)の 手続を簡略化するなどの方策を打ち出してきました。しかしそれは 「相続が比較的新しくて、相続人がわかっている場合」の方策であり、 相続人が判明しない場合には手の打ちようがない状態でした。 そこで発想を変えて、登記官(法務局の担当者)自身が、持ち主に相続が発生しているかどうかを調査し、 その結果を登記簿に記録できることにしたのです。それがこの章のテーマです。

特定登記未了土地と特措法44条 — 国がつくった特例

特定登記未了土地とは

「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」(以下「特措法」)の44条で、 不動産登記法の特例が設けられました。対象になるのは特定登記未了土地 (とくていとうきみりょうとち)です。かみくだくと、次の2つを満たす土地のことです(特措法2条4項)。

  • 登記簿上の持ち主(所有権の登記名義人)が死亡した後、相続登記などの所有権の登記がされていない
  • 道路・ダムなどの公共事業(収用適格事業)を実施しようとする区域の選定などのために、「次の持ち主になり得る人」を探す必要がある

ふつうの登記と何がちがう?

この特例による登記は、ふつうの権利の登記と2つの点で性格が異なります。 原則と特例をならべると、こうなります。

観点ふつうの権利の登記(原則)特措法44条1項の登記(特例)
だれが登記する?権利者の申請による登記官が立件して行う(職権)
なにを公示する?不動産の権利者がだれかを公示する「相続が発生していることはわかるが、だれが相続したのかわからない」状態を公示する

相続登記の申請の勧告

登記官は、相続登記が長期間(10年。特措法施行令13条)されていない土地について 特措法44条1項による探索を行い、その結果「登記名義人となり得る人」を知ったときは、 その人に対して長期相続登記等未了土地 (ちょうきそうぞくとうきとうみりょうとち。特定登記未了土地のうち、名義人の死亡後10年を超えて 相続登記等がされていない土地)についての相続登記の申請を勧告できます(特措法44条2項前段)。 「あなたが相続人のようですよ。登記をしませんか」と国の側から声をかける仕組みです。

登記官がつくる「法定相続人情報」— 家系図の証明書

登記官は、登記名義人となり得る人の探索を行った場合、その土地の登記名義人について 法定相続人情報(ほうていそうぞくにんじょうほう。法定相続人を一覧にした図)を作成し (省令1条1項)、その作成番号だけを登記簿に記録します。 家系図の本体は登記所に保管され、登記簿には整理番号が載る、という分担です。

記録される内容(省令1条2項1号〜7号)

項目記録される内容やさしく言うと
1. 被相続人の情報被相続人である所有権の登記名義人の氏名・出生の年月日・最後の住所・登記簿上の住所・本籍・死亡の年月日(最後の住所が判明しないときは記録を要しない)亡くなった登記簿上の持ち主のプロフィール。家系図のいちばん上に書く人
2. 相続人(第一次相続人)の情報登記名義人の相続人(戸籍・除籍の謄本等で確認できる相続人となり得る人)の氏名・出生の年月日・住所・登記名義人との続柄(死亡しているときは死亡の年月日も。住所を記録できないときは記録を要しない)持ち主の子どもなど、最初の相続人のリスト
3. 第二次相続人の情報第一次相続人が死亡している場合の、その相続人(第二次相続人)の氏名・出生の年月日・住所・第一次相続人との続柄(死亡しているときは死亡の年月日も)相続人もすでに亡くなっていたら、さらにその相続人をたどって書く
4. 第三次以降の相続人第二次相続人が死亡しているときは、第二次相続人を第一次相続人とみなして3を繰り返し適用する(その先の相続人が死亡しているときも同様)何代亡くなっていても、同じやり方でどこまでもたどる
5. 判明しない旨相続人の全部または一部が判明しないときは、その旨調べてもわからなかったら「わからない」と正直に書く。登記簿には(相続人の全部不掲載)(相続人の一部不掲載)と出る
6. 作成番号12桁の番号。最初の4桁は登記所ごとの庁名符号、次の4桁は作成年の西暦、最後の4桁は当該作成年度における作成順の番号家系図の整理番号。登記簿にはこの番号だけが載り、本体は登記所に保管される
7. 作成の年月日登記官が法定相続人情報の内容について、提出された資料から確認した内容と合致していないなどの誤りや遺漏がないことを確認した日登記官が中身をチェックし終えた日

作成番号は12桁の整理番号

作成番号は12桁で、登記所ごとに法定相続人情報を作成する順序に従って付けられます。 この章の記録例に出てくる「第5100-2018-0019号」なら、こう読みます。

部分意味
最初の4桁各登記所に付された庁名符号5100
次の4桁作成年の西暦2018
最後の4桁その作成年度における作成順の番号0019

まぎらわしい注意点をひとつ。相続手続でよく使う「法定相続情報」(法定相続情報証明制度の一覧図)とは 名前が一字ちがいの別物で、記載事項も一部異なります。 この章に出てくるのはあくまで「法定相続情報」です。

法定相続人情報の閲覧 — 家系図はどう見られる?

法定相続人情報は電磁的記録(コンピュータのデータ)で作成・保存されます(省令1条4項)。 登記名義人の相続人や、特措法44条1項の申出をした公共事業の実施者から閲覧の請求(法121条2項)が あったときは、データの内容を書面に出力して表示します(規則202条2項)。

おもしろいのは、その書面に証明文は付けないとされている点です。 理由は、法定相続人情報が登記所の外で転々流通することを予定したものではないから (『登記研究』852号38頁)。登記事項証明書のように「持ち歩いて使う証明書」ではなく、 「登記所の窓口で見せてもらう資料」という位置づけなのです。

ここから先の記録例は、平成30年11月15日民二第612号民事局長通達 「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法等の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて」に 基づくものです。

記録例で読む特措法44条1項の登記

基本形 — 付せんを貼って、役目が終わったらはがす(記録例1)

まずは基本のフルコースです。昭和の時代に保存登記をした甲某さんが亡くなり、 10年を超えて相続登記がされていない。登記官が職権で 「長期相続登記等未了土地」である旨を付記登記で記録し、 その後に相続登記がされたので、登記官が職権で付記を抹消した、という流れです。 付記の受付欄が「余白」なのは、申請ではなく登記官の職権による登記だからです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○号
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0019号
 平成30年○月○日付記
2所有権移転平成30年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日相続
所有者 何市何町何番地 丙某
31番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消余白
 2番の登記をしたので順位1番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

同じ内容を「1行 = 1できごと」に分解すると、こうなります。

特措法44条1項の登記(記録例1)— 所有権保存の登記がされている土地

  1. 1番所有権保存受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが昭和の時代に「はじめての持ち主」として登録された。その後、甲某さんは亡くなったが、登記簿は何十年もこのまま放置されていた。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    登記官が「持ち主が亡くなってから10年を超えて相続登記がされていない土地です」という付せんを貼った。くわしい相続関係は、作成番号で引ける「法定相続人情報」に書いてある。下線は、あとで3番の抹消により効力を失ったしるし。

    作成番号
    第5100-2018-0019号
    平成30年○月○日付記
  3. 2番所有権移転受付 平成30年○月○日 第○号

    相続人の丙某さんがようやく相続登記をして、持ち主が正式に交代した。原因の日付が昭和なのは、実際に相続が起きたのが大昔だから。

    原因
    昭和○年○月○日相続
    所有者
    何市何町何番地 丙某
  4. 3番1番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消受付 余白

    相続登記がされて付せんの役目が終わったので、登記官が自分の判断(職権)ではがし、付記1号に下線を引いた(省令7条)。

    2番の登記をしたので順位1番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

読みどころは2つ。第一に、順位2番の原因の日付が「昭和」のままであること。 相続による所有権移転の効力は実際に相続が起きた日(大昔)に生じているので、 登記が平成30年でも原因は昭和の日付になります(原因は相続のほか売買のこともあります)。 第二に、順位3番の抹消は持ち主が申請したのではなく、登記官が職権で行うこと。 自分で貼った付せんは自分ではがす、というルールです(省令7条)。 このとき原本では、付記1号の「長期相続登記等未了土地」の文字と作成番号の全体に 抹消する記号(下線)が引かれます。

相続人がだれもわからないとき(記録例2)

探索しても相続人の全部が判明しないこともあります。その場合は付記の作成番号のあとに 「(相続人の全部不掲載)」と記録します。一部だけわからないときは 「(相続人の一部不掲載)」です(省令1条2項5号)。 「調べたけれど、わかりませんでした」という調査結果も、登記簿に正直に残すわけです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○号
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0002号(相続人の全部不掲載)
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

特措法44条1項の登記(記録例2)— 相続人の全部が判明しないとき

  1. 1番所有権保存受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが最初の持ち主。亡くなったあと、登記官が相続人を探したが、だれが相続人なのか調べてもわからなかった。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    「調べたけれど相続人がだれもわかりませんでした」という結果も、(相続人の全部不掲載)として正直に記録する(省令1条2項5号)。一部だけわからないなら(相続人の一部不掲載)になる。

    作成番号
    第5100-2018-0002号(相続人の全部不掲載)
    平成30年○月○日付記

この記録例には抹消の行がないので、下線はどこにも引かれていません。 相続人がわからないままなので、付せんは貼られたまま生きています。

売買で買った土地でも型は同じ(記録例3)

記録例1は保存登記の土地でしたが、売買による所有権移転の登記がされている土地でも 型はまったく同じです。順位2番の登記名義人(甲某)に付記し、 相続登記(順位3番)がされたら登記官が職権で付記を抹消します(順位4番)。 付記がぶら下がる先が「1番」から「2番」に変わるだけです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0020号
 平成30年○月○日付記
3所有権移転平成30年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日相続
所有者 何市何町何番地 丙某
42番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消余白
 3番の登記をしたので順位2番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

特措法44条1項の登記(記録例3)— 所有権移転の登記(単有)がされている土地

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが昭和の時代に買った土地。保存登記ではなく売買による移転登記でも、亡くなって10年を超えれば同じように付せんの対象になる。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    登記官が貼った付せん。下線は、あとで4番の抹消により効力を失ったしるし。

    作成番号
    第5100-2018-0020号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番所有権移転受付 平成30年○月○日 第○号

    相続人の丙某さんが相続登記をして、持ち主が正式に交代した(原因は相続のほか売買のこともある)。

    原因
    昭和○年○月○日相続
    所有者
    何市何町何番地 丙某
  4. 4番2番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消受付 余白

    相続登記がされて付せんの役目が終わったので、登記官が職権ではがし、2番付記1号に下線を引いた(省令7条)。

    3番の登記をしたので順位2番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

共有の土地 — 共有者ごとに付せんを貼る(記録例4)

土地が共有(複数人で持ち合い)の場合はどうなるでしょうか。 法定相続人情報は被相続人(亡くなった人)別に作成されるので、 共有者のそれぞれが長期相続登記等未了なら、共有者ごとに各別に付記します。 付記の目的欄に「2番共有者乙某につき」と名前入りで書かれるのがポイントです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0004号
 平成30年○月○日付記
付記2号2番共有者甲某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0005号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

特措法44条1項の登記(記録例4)— 共有の土地で共有者それぞれに付記する

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんと乙某さんが半分ずつの共有でこの土地を買った。その後、2人とも亡くなって、どちらの持分も長期間そのままになっている。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
  2. 2番 付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    乙某さんの分の付せん。乙某さんの家系図(法定相続人情報)は0004号。

    作成番号
    第5100-2018-0004号
    平成30年○月○日付記
  3. 2番 付記2号2番共有者甲某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    甲某さんの分の付せん。法定相続人情報は亡くなった人ごとに1つずつ作るので、付記も作成番号も別々になる。

    作成番号
    第5100-2018-0005号
    平成30年○月○日付記

共有者の一人だけ相続登記がされたとき(記録例5)

共有者の一人(乙某)についてだけ付記がされ、その後その人の持分の相続登記 (乙某持分全部移転。順位3番)がされた例です。 はがされる付せんはその人の分だけ。もう一人の共有者(甲某)に付せんがあれば、 それはそのまま残ります。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0021号
 平成30年○月○日付記
3乙某持分全部移転平成30年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日相続
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 丁某
42番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消余白
 3番の登記をしたので順位2番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

特措法44条1項の登記(記録例5)— 共有者の一人につき相続登記がされたとき

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんと乙某さんが半分ずつの共有で買った土地。このうち乙某さんが亡くなって、長期間そのままになっている。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
  2. 2番 付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    乙某さんの分だけに貼られた付せん。下線は、あとで4番の抹消により効力を失ったしるし。

    作成番号
    第5100-2018-0021号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番乙某持分全部移転受付 平成30年○月○日 第○号

    乙某さんの持分(半分)を相続人の丁某さんが相続登記した。甲某さんの持分はそのまま。

    原因
    昭和○年○月○日相続
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 丁某
  4. 4番2番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消受付 余白

    乙某さんの持分の相続登記がされたので、乙某さんの付せんだけを登記官が職権ではがした(省令7条)。

    3番の登記をしたので順位2番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

同じ人が2回にわけて買って単有になった土地(記録例6)

乙某さんが2回にわたって持分を取得し、いまは単有になっている土地の例です。 おもしろいのは付記の書き方。2番の登記は形式上はまだ共有なので 「2番共有者乙某につき」と名前入りで、3番の登記は単有なので名前なしで、と 登記記録の形式に合わせて2か所に付記します。 亡くなったのは同じ乙某さん1人なので、法定相続人情報は1つだけ作られ、 作成番号は2つの付記で同じ番号(0006号)になります。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0006号
 平成30年○月○日付記
3甲某持分全部移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 持分2分の1 乙某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0006号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

特措法44条1項の登記(記録例6)— 持分移転の登記がされた土地(単有)

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    最初は甲某さんと乙某さんの共有だった。乙某さんはあとで甲某さんの持分も買い取ることになる。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
  2. 2番 付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    2番の登記は形式上まだ共有なので、「2番共有者乙某につき」と名前入りで付記する。実際にはこの時点で乙某さんの単有。

    作成番号
    第5100-2018-0006号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番甲某持分全部移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    乙某さんが甲某さんの持分も買い取って、土地全体の持ち主(単有)になった。その乙某さんが亡くなって長期間そのまま。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 持分2分の1 乙某
  4. 3番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    3番の登記は乙某さんの単有なので、名前なしで付記する。亡くなった人(乙某さん)は同じだから、法定相続人情報は1つだけ作られ、作成番号は2番付記1号と同じ0006号になる。

    作成番号
    第5100-2018-0006号
    平成30年○月○日付記

付記が変わる・直る — 変更と更正の付記

いったん貼った付せんの中身を直すこともあります。書き間違いを直すのが更正(こうせい)、 あとから事情が変わって直すのが変更です。 どちらも「付記に対する付記」なので、順位番号は「付記1号の付記1号」という 二段重ねになります。

登記官のミスを直す職権更正(記録例1)

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○号
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0007号
 平成30年○月○日付記
付記1号の付記1号1番付記1号長期相続登記等未了土地更正余白
作成番号 第0100-2018-0008号
 平成30年○月○日受付第○号 登記官の過誤につき職権更正

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

変更・更正の付記(記録例1)— 登記官の過誤による職権更正

  1. 1番所有権保存受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが最初の持ち主。亡くなったあと長期間そのままになっている。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    最初に貼られた付せん。ところが、この家系図(0007号)の中身に登記官のミスがあった。下線は、あとの更正で作成番号が効力を失ったしるし。

    作成番号
    第5100-2018-0007号
    平成30年○月○日付記
  3. 1番 付記1号の付記1号1番付記1号長期相続登記等未了土地更正受付 余白

    ミスに気づいた登記官が、新しい家系図(0008号)を作り直して自分で訂正した。付せんに貼る訂正シールなので「付記の付記」になる。直す前の0007号の法定相続人情報は閉鎖される。

    作成番号
    第0100-2018-0008号
    平成30年○月○日受付第○号 登記官の過誤につき職権更正

更正の場合は、新しい法定相続人情報を作成して、更正前の法定相続人情報が閉鎖されると 考えられています(『民事月報』平成30年11月号29頁)。

家系図の中身が変わったとき — 変更の付記(記録例2)

変更の付記の例としては、特措法44条1項の登記をしたあとに 相続人の失踪宣告の取消しがされた場合などが考えられています。 いなくなったと法的に扱われていた相続人が「実は生きていた」と確定したら、家系図を作り直す、ということです。 更正(記録例1)との見分け方は事項欄の末尾。更正は「登記官の過誤につき職権更正」と 受付番号つきで書かれるのに対し、変更は「付記」とだけ書かれます。 どちらも変更前の作成番号に下線が引かれる点は共通です。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0009号
 平成30年○月○日付記
付記1号の付記1号2番付記1号長期相続登記等未了土地変更余白
作成番号 第5100-2018-0010号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

変更の付記(記録例2)— 所有権移転の登記(単有)がされている土地

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが買った土地。亡くなったあと長期間そのままになっている。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    最初に貼られた付せん。ところがそのあと、家系図(0009号)の中身に変更が起きた。下線は、変更で作成番号が効力を失ったしるし。

    作成番号
    第5100-2018-0009号
    平成30年○月○日付記
  3. 2番 付記1号の付記1号2番付記1号長期相続登記等未了土地変更受付 余白

    あとから事情が変わったので、新しい家系図(0010号)を作って付記し直した。失踪宣告の取消しで「実は生きていた」相続人が確定した場合などに使う。ミスを直す更正とちがい、変更の付記も職権でされるので受付欄は余白のまま。

    作成番号
    第5100-2018-0010号
    平成30年○月○日付記

共有の土地の変更の付記(記録例3)

共有の土地で、共有者の一人(乙某)の付記に変更があった場合です。 名前入りの付せん(2番共有者乙某につき)に対して、変更の付記が二段重ねでぶら下がります。 型は単有の記録例2と同じです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0011号
 平成30年○月○日付記
付記1号の付記1号2番付記1号長期相続登記等未了土地変更余白
作成番号 第5100-2018-0012号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

変更の付記(記録例3)— 所有権移転の登記(共有)がされている土地

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんと乙某さんが半分ずつの共有で買った土地。乙某さんが亡くなって長期間そのまま。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
  2. 2番 付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    乙某さんの分の付せん。そのあと家系図(0011号)の中身に変更が起きたので、作成番号に下線が引かれた。

    作成番号
    第5100-2018-0011号
    平成30年○月○日付記
  3. 2番 付記1号の付記1号2番付記1号長期相続登記等未了土地変更受付 余白

    新しい家系図(0012号)を作って付記し直した。共有でも、変更の付記の型は単有(記録例2)と同じ。

    作成番号
    第5100-2018-0012号
    平成30年○月○日付記

合筆 — 土地をくっつけたら付せんはどうなる?

合筆(がっぴつ)は、となり合う土地をくっつけて1筆にすることです。 特措法44条1項の付記がある土地を合筆すると、合併後の「合併による所有権登記」にも 付記が引き継がれます。パターンは作成番号の組み合わせで決まります。

記録例状況合併後の付記
記録例1甲地・乙地の作成番号が同一同じ作成番号を1つ付記する
記録例2甲地・乙地の作成番号が相違各作成番号を併記する
記録例3付記があるのは合筆(甲地)だけ甲地の作成番号を引き継いで付記する
記録例4付記があるのは合筆される側(甲地)だけで、乙地に合筆乙地の「合併による所有権登記」に甲地の作成番号を付記する
記録例5合筆後に相続人等からの所有権移転登記がされた合筆前の付記(2番付記1号)と合筆後の付記(3番付記1号)をまとめて職権抹消し、下線を引く

共通の注意点として、合併前にされた元の付記は職権抹消されず、そのまま残ります。 付せんを貼り直すのではなく、新しいページにもう一度貼るイメージです。 役目が終わってはがされる(下線が引かれる)のは、記録例5のように相続登記がされたときだけです。 それでは1つずつ見ていきましょう。

作成番号が同一の土地どうしの合筆(記録例1)

甲地と乙地はどちらも甲某さん名義で、付せんの作成番号も同じ0023号。 国土調査の成果により、甲地に乙地を合筆する場面です。 合筆すると甲地に「合併による所有権登記」(順位3番)がされ、 そこに同じ作成番号の付せんがもう一度貼られます。 合併による所有権登記の受付欄が余白なのは、合筆に伴って登記官がする登記だからです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0023号
 平成30年○月○日付記
3合併による所有権登記余白
所有者 何市何町何番地 甲某
 平成30年○月○日登記
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0023号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

合筆(記録例1)— 甲地(合筆先)の甲区。作成番号が同一の場合

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが買った土地(甲地)。となりの乙地も同じ甲某さん名義で、どちらも長期間そのままになっている。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    合筆前に貼られた付せん。合筆しても職権抹消はされず、このまま残る。

    作成番号
    第5100-2018-0023号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番合併による所有権登記受付 余白

    乙地をくっつけて1筆になったので、合併後の土地全体について所有権の登記をし直した。受付欄が余白なのは、分合筆に伴って登記官がする登記だから。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
    平成30年○月○日登記
  4. 3番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    合併による所有権登記にも、同じ付せんをもう一度貼る。甲地・乙地の作成番号が同じ(被相続人が同じ)なので、番号は0023号の1つだけ。

    作成番号
    第5100-2018-0023号
    平成30年○月○日付記

合筆される側の乙地はこうなっています。合筆後、この登記記録は閉鎖されます。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
5所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0023号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

作成番号がちがう土地どうし — 併記する(記録例2)

甲地の付せんは0024号、乙地の付せんは0025号と、家系図が別々に作られているケースです。 この場合、合併による所有権登記への付記には2つの作成番号を併記します。 どちらの家系図も引き続き有効だからです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0024号
 平成30年○月○日付記
3合併による所有権登記余白
所有者 何市何町何番地 甲某
 平成30年11月1日登記
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0024号
 作成番号 第5100-2018-0025号 平成30年11月1日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

合筆(記録例2)— 甲地(合筆先)の甲区。作成番号が相違する場合

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲地の持ち主は甲某さん。乙地とは付せんの作成番号がちがう(家系図が別々に作られている)ケース。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    甲地の付せんは0024号。合筆しても職権抹消されずに残る。

    作成番号
    第5100-2018-0024号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番合併による所有権登記受付 余白

    乙地をくっつけて、合併後の土地全体の所有権登記をし直した。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
    平成30年11月1日登記
  4. 3番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    合併後の付記には、甲地の0024号と乙地の0025号の両方の作成番号を併記する。家系図が2つあるなら、整理番号も2つとも書いておく。

    作成番号
    第5100-2018-0024号
    作成番号 第5100-2018-0025号 平成30年11月1日付記
権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
5所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0025号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

付せんがあるのは合筆先(甲地)だけ(記録例3)

付せんのある甲地に、付せんのない乙地を合筆する場合は、 合併による所有権登記に甲地の作成番号(0026号)だけを付記します。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0026号
 平成30年○月○日付記
3合併による所有権登記余白
所有者 何市何町何番地 甲某
 平成30年11月1日登記
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0026号
 平成30年11月1日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

合筆(記録例3)— 甲地(合筆先・付記あり)の甲区

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲地には付せんがあるが、これから合筆する乙地には付せんがない、というケース。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    甲地の付せん(0026号)。合筆しても職権抹消されずに残る。

    作成番号
    第5100-2018-0026号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番合併による所有権登記受付 余白

    乙地をくっつけて、合併後の土地全体の所有権登記をし直した。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
    平成30年11月1日登記
  4. 3番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    合併後の付記に引き継がれるのは、付せんがあった甲地の0026号だけ。乙地には元から付せんがないので、足される番号もない。

    作成番号
    第5100-2018-0026号
    平成30年11月1日付記

乙地には付せんがなく、移転登記だけのシンプルな記録です。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
5所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

付せんのある土地を、付せんのない土地に合筆(記録例4)

記録例3の逆向きです。付せんのある甲地のほうが、付せんのない乙地に吸収されます。 この場合、乙地側にされる合併による所有権登記(順位6番)に、 甲地の作成番号(0027号)が付記されます。合筆の向きが変わっても、付せんは消えずについていきます。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0027号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
5所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
6合併による所有権登記余白
所有者 何市何町何番地 甲某
 平成30年11月1日登記
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0027号
 平成30年11月1日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

合筆(記録例4)— 乙地(合筆先・元は付記なし)の甲区

  1. 5番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    乙地には元々付せんがなかった。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 6番合併による所有権登記受付 余白

    甲地をくっつけて、合併後の土地全体の所有権登記をし直した。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
    平成30年11月1日登記
  3. 6番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    吸収した甲地に付いていた付せん(0027号)が、乙地の合併による所有権登記に貼り直される。付せんは合筆の方向に関係なく生き残る。

    作成番号
    第5100-2018-0027号
    平成30年11月1日付記

合筆のあとに相続登記がされたら(記録例5)

合筆によって付せんが2か所(合筆前の2番付記1号と、合筆後の3番付記1号)にある状態で 相続登記(順位4番)がされると、登記官は2つの付せんをまとめて職権抹消し、 両方に下線を引きます(順位5番。省令7条)。 抹消の目的欄に「2番付記1号、3番付記1号」と2つ並ぶのがポイントです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0023号
 平成30年○月○日付記
3合併による所有権登記余白
所有者 何市何町何番地 甲某
 平成30年○月○日登記
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0023号
 平成30年○月○日付記
4所有権移転平成30年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日相続
所有者 何市何町何番地 丙某
52番付記1号、3番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消余白
 4番の登記をしたので順位2番付記1号、3番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

合筆(記録例5)— 合筆後、相続人等からの所有権移転の登記がされたとき

  1. 2番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲某さんが買った土地。このあと合筆され、さらに相続登記がされる。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    合筆前に貼られた付せん。下線は、あとで5番の抹消により効力を失ったしるし。

    作成番号
    第5100-2018-0023号
    平成30年○月○日付記
  3. 3番合併による所有権登記受付 余白

    合筆して、合併後の土地全体の所有権登記をし直した。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
    平成30年○月○日登記
  4. 3番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    合併後の登記に貼り直された付せん。これも5番の抹消で下線が引かれた。

    作成番号
    第5100-2018-0023号
    平成30年○月○日付記
  5. 4番所有権移転受付 平成30年○月○日 第○号

    相続人の丙某さんがようやく相続登記をして、持ち主が正式に交代した。

    原因
    昭和○年○月○日相続
    所有者
    何市何町何番地 丙某
  6. 5番2番付記1号、3番付記1号長期相続登記等未了土地の抹消受付 余白

    相続登記がされたので、合筆前の付せん(2番付記1号)と合筆後の付せん(3番付記1号)を登記官がまとめて職権ではがし、両方に下線を引いた(省令7条)。

    4番の登記をしたので順位2番付記1号、3番付記1号の付記を抹消 平成30年○月○日登記

分筆 — 土地を分けたら付せんも転写される

分筆(ぶんぴつ)は、1筆の土地を2つ以上に分けることです。 分筆で新しくできた土地には新しい登記記録が作られ、元の土地の権利の登記を 転写(てんしゃ。書き写すこと)します。このとき、特措法44条1項の付記も いっしょに転写されます。基本の型は 「権利の登記と付記をセットで転写し、作成番号は変わらない」。 これを6つのバリエーションで見ていきます。

保存登記だけの土地の分筆(記録例1)

所有権保存の登記しかない土地の分筆です。保存登記は甲地でも乙地でも順位1番なので、 転写しても順位番号は変わらず、「順位1番の登記を転写」という注記だけが入ります。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○号
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0028号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○号
所有者 何市何町何番地 甲某
 順位1番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0028号
 平成30年○月○日付記 順位1番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

分筆(記録例1)— 乙地(分筆で新しくできた土地)の甲区

  1. 1番所有権保存受付 昭和○年○月○日 第○号

    新しい土地の登記簿に、元の土地の保存登記を書き写した(転写)。甲地でも乙地でも順位は1番のまま。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
    順位1番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    付せんもいっしょに転写される。法定相続人情報は1つのままなので、作成番号は甲地と同じ0028号。

    作成番号
    第5100-2018-0028号
    平成30年○月○日付記 順位1番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

単有の土地の分筆 — 転写で順位番号が変わる(記録例2)

まず分筆元の甲地。ここは付記が付いたままです。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0029号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

次に、分筆で新しくできた乙地。甲地で順位2番だった登記が順位1番として転写され、 「順位2番の登記を転写」という注記が入ります。付記も「順位2番付記1号の登記を転写」として写されます。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
 順位2番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0029号
 平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

分筆(記録例2)— 乙地(分筆で新しくできた土地)の甲区

  1. 1番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    新しい土地の登記簿には、元の土地(甲地)の記録を書き写す。これを「転写」という。甲地では2番だった登記が、新しい登記簿では1番になる。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
    順位2番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    付せんもいっしょに書き写される。法定相続人情報は同じものを使うので、作成番号は甲地と同じ0029号のまま。

    作成番号
    第5100-2018-0029号
    平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

法定相続人情報そのものは1つのままなので、作成番号は甲地・乙地で同じ番号になります。

共有の土地の分筆 — 付せん2枚ともセットで転写(記録例3)

共有の土地では、共有者ごとに貼られた付せん(付記1号・付記2号)が2枚ともセットで転写されます。 転写先では親の登記が順位1番になるので、付記の目的も「2番共有者…」から「1番共有者…」に 振り直されるのが読みどころです。作成番号(0030号・0031号)はそのまま。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0030号
 平成30年○月○日付記
付記2号2番共有者甲某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0031号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
 順位2番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
付記1号1番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0030号
 平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
付記2号1番共有者甲某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0031号
 平成30年○月○日付記 順位2番付記2号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

分筆(記録例3)— 乙地(分筆で新しくできた土地)の甲区

  1. 1番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    共有の移転登記が順位1番として転写された。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
    順位2番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  2. 1番 付記1号1番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    乙某さんの付せんが転写された。転写先では親の登記が1番になったので、目的も「1番共有者乙某につき」に変わる。作成番号は0030号のまま。

    作成番号
    第5100-2018-0030号
    平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  3. 1番 付記2号1番共有者甲某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    甲某さんの付せんも同じように転写された(0031号のまま)。共有者2人分の付せんがセットで写る。

    作成番号
    第5100-2018-0031号
    平成30年○月○日付記 順位2番付記2号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

持分移転で単有になった土地の分筆(記録例4)

特措法44条の記録例6と同じ「2回にわけて買って単有」の土地を分筆した例です。 登記2つ(所有権移転+持分全部移転)と付せん2枚が、順位を振り直しながら そっくりそのまま転写されます。作成番号は4か所すべて同じ0032号です。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
付記1号2番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0032号
 平成30年○月○日付記
3甲某持分全部移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 持分2分の1 乙某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0032号
 平成30年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
共有者 何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
 順位2番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
付記1号1番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0032号
 平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
2甲某持分全部移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 持分2分の1 乙某
 順位3番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0032号
 平成30年○月○日付記 順位3番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

分筆(記録例4)— 乙地(分筆で新しくできた土地)の甲区

  1. 1番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲地の2番(共有の移転登記)が順位1番として転写された。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    共有者
    何市何町何番地 持分2分の1 甲某 何市何町何番地 2分の1 乙某
    順位2番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  2. 1番 付記1号1番共有者乙某につき長期相続登記等未了土地受付 余白

    乙某さん名前入りの付せんが転写され、「1番共有者乙某につき」に振り直された。

    作成番号
    第5100-2018-0032号
    平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  3. 2番甲某持分全部移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    甲地の3番(持分全部移転)が順位2番として転写された。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 持分2分の1 乙某
    順位3番の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号
  4. 2番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    名前なしの付せんも転写。登記2つと付せん2つがそっくりそのまま写り、作成番号はすべて0032号のまま。

    作成番号
    第5100-2018-0032号
    平成30年○月○日付記 順位3番付記1号の登記を転写 平成30年○月○日受付第○号

更正の付記がある土地の分筆 — 写るのは更正後だけ(記録例5)

職権更正(変更・更正の記録例1と同じ型)を受けた土地を分筆した例です。 甲地には「下線つきの旧番号 → 更正の付記」という歴史が残っていますが、 乙地に転写されるのは更正後の作成番号(2019-0001号)を持つ付記1つだけ。 転写は「今生きている内容」を写す引っ越しなので、効力を失った旧番号はついてきません。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○○号
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0033号
 平成30年○月○日付記
付記1号の付記1号1番付記1号長期相続登記等未了土地更正余白
作成番号 第5100-2019-0001号
 令和1年○月○日受付第○号 登記官の過誤につき職権更正

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

分筆(記録例5)— 甲地(分筆元・更正の付記あり)の甲区

  1. 1番所有権保存受付 昭和○年○月○日 第○○号

    保存登記だけの土地。付せんが貼られたあと、登記官のミスが見つかって更正されている。

    所有者
    何市何町何番地 甲某
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地受付 余白

    最初の付せん。家系図(0033号)にミスがあったので、作成番号に下線が引かれた。

    作成番号
    第5100-2018-0033号
    平成30年○月○日付記
  3. 1番 付記1号の付記1号1番付記1号長期相続登記等未了土地更正受付 余白

    登記官が新しい家系図(2019-0001号)を作り直して職権更正した。この状態で土地が分筆される。

    作成番号
    第5100-2019-0001号
    令和1年○月○日受付第○号 登記官の過誤につき職権更正
権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権保存昭和○年○月○日
第○○号
所有者 何市何町何番地 甲某
 順位1番の登記を転写 令和1年○月○日受付第○号
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2019-0001号
 平成30年○月○日付記 順位1番付記1号の登記を転写 令和1年○月○日受付第○号

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

変更の付記がある土地の分筆(記録例6)

変更の付記がある土地の分筆も、記録例5と同じく変更後の作成番号(2019-0002号)だけが 転写されます。ひとつちがうのは転写先の目的欄で、 「長期相続登記等未了土地変更」と変更の文字が残ります。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
2所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
付記1号長期相続登記等未了土地余白
作成番号 第5100-2018-0034号
 平成30年○月○日付記
付記1号の付記1号2番付記1号長期相続登記等未了土地変更余白
作成番号 第5100-2019-0002号
 令和1年○月○日付記

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

権 利 部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権移転昭和○年○月○日
第○号
原因 昭和○年○月○日売買
所有者 何市何町何番地 甲某
 順位2番の登記を転写 令和1年○月○日受付第○号
付記1号長期相続登記等未了土地変更余白
作成番号 第5100-2019-0002号
 平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 令和1年○月○日受付第○号

* 下線のあるものは抹消事項であることを示す。

分筆(記録例6)— 乙地(分筆で新しくできた土地)の甲区

  1. 1番所有権移転受付 昭和○年○月○日 第○号

    移転登記が順位1番として転写された。

    原因
    昭和○年○月○日売買
    所有者
    何市何町何番地 甲某
    順位2番の登記を転写 令和1年○月○日受付第○号
  2. 1番 付記1号長期相続登記等未了土地変更受付 余白

    変更後の内容(2019-0002号)が1つの付記として写る。更正(記録例5)とちがい、転写先の目的は「長期相続登記等未了土地変更」と変更の文字が残る。

    作成番号
    第5100-2019-0002号
    平成30年○月○日付記 順位2番付記1号の登記を転写 令和1年○月○日受付第○号

まとめ — この章で覚える3つのこと

  1. 所有者不明土地は九州より広い。だから特措法は、登記官が職権で相続人を探索し、「長期相続登記等未了土地」である旨を付記できる特例を作った(特措法44条1項。死亡後10年超が対象)。
  2. 登記簿に載るのは作成番号だけ。家系図の本体(法定相続人情報)は登記所に保管され、12桁の作成番号(庁名符号4桁+西暦4桁+連番4桁)で引く。閲覧はできるが証明文は付かない。
  3. 付せんは職権で貼り、職権ではがす。相続登記がされたら登記官が職権で付記を抹消して下線を引く(省令7条)。合筆では引き継がれ、分筆では転写され、作成番号は変わらない。

第8章の記録例は計20個(特措法44条6・変更更正3・合筆5・分筆6)。 第1弾では型の異なる4例に厳選していたが、第2弾で全20例を原本ビュー化した。 記録例はいずれも平成30年11月15日民二第612号民事局長通達に基づく。

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