子どもに教えられる算数 — 📊 数量関係編 / 第10章(全12章)

🔁 比

3:5という比は、割合を「2つの数の組」で表したものです。割合との共通点・相違点を整理し、等しい比の性質を使った文章題の解き方を押さえます。

小6年〜

比は割合を「2つの数の組」で表したもの

3:5(3対5)という書き方が「比」です。 めんつゆと水を3:5で割る、縦横3:5の旗を作る—— 2つの量の関係を、数の組のまま見せる表し方です。

比は、割合を「2つの数の組」のまま残した書き方 例: コーヒー3カップとミルク5カップでコーヒー牛乳を作るコーヒー3ミルク51めもり=1カップ(どちらも同じ大きさのめもりで数える)比で書くと3 : 5割合で書くとコーヒーはミルクの3/5倍 比は、関係を1つの数に圧縮せず「どちらの数も残す」割合の書き方
図: 比は「どちらも残す」割合の書き方

比でいちばん大事な性質は「前後の数に同じ数をかけても割っても、比は等しい」こと。 3:5=6:10=9:15。めんつゆ3カップ+水5カップでも、6カップ+10カップでも、 味は同じ——この実感が「等しい比」のすべてです。 分数の約分・倍分(第5章)とそっくりの操作であることにも気づかせたいところです (6:10を3:5にするのは、6/10を3/5に約分するのと同じ手つき)。

参考: 原書 p.253

小6年〜

割合と比の共通点・相違点

「割合と比って、結局何が違うの?」——どちらも2つの量の関係を表すので、 混同して当然です。違いは圧縮するかどうかにあります。

比は「割合を2つの数の組のまま見せる」もう1つの表し方 例: コーヒー3に対してミルク5を混ぜる比 — 2つの数の組で表す3 : 5両方の量が見えたまま。3つ以上の比(3:5:2)も書ける割合 — 1つの数に圧縮する3 ÷ 5 = 0.6ミルクを1とみるとコーヒーは0.6(比の値) 中身は同じ「2つの量の関係」——前後の数を同じ数でかけ割りしてよいのも共通 3:5 = 6:10 = 9:15(等しい比)は、約分・倍分とそっくりの操作
図: 比と割合の関係。「比の値」が2つの表し方をつなぐ橋になる

割合は2つの量の関係を「0.6」という1つの数に圧縮します。 比は「3:5」と組のまま見せます。 圧縮しない比は、3:5:2のように3つ以上の量も表せるのが強みです。 2つをつなぐ橋が「比の値」——a:bの比の値はa÷b。 3:5の比の値0.6は、「5をもとにする量とみた割合」そのものです。 割合と比は別の単元ではなく、同じ関係の2つの顔だと押さえましょう。

参考: 原書 p.255

小6年〜

比の文章題は「等しい比」の性質で解く

比の文章題の代表は「5:7=8:□」型と「120cmを3:2で分ける」型の2つです。

「5:7=8:□」型 — 等しい比の性質で

前の数が5→8と1.6倍になっているから、後ろも7×1.6=11.2。 倍率が小数になって気持ち悪ければ、「a:b=c:dのとき外×外=内×内(5×□=7×8)」 を使って□=56÷5=11.2。どちらも「等しい比は同じ倍率」という1つの性質から出ています。

比の文章題は「1めもり分」を出せばぜんぶ解ける 例: 120cmのリボンを姉:妹=3:2で分ける姉 3めもり妹 2めもり全体 120cm = 3+2 = 5めもり ① 1めもり = 120 ÷ 5 = 24cm ② 姉 = 24×3 = 72cm、妹 = 24×2 = 48cm(検算: 72+48=120 ✓) 比の数字は「めもりの個数」——実際の長さに変える橋が「1めもり分」
図: 比の文章題の線分図。全体を「めもりの合計」で割って1めもり分を出す

「3:2で分ける」型 — 1めもり分を出す

120cmのリボンを姉:妹=3:2で分けるなら、全体を3+2=5めもりとみて、 1めもり=120÷5=24cm。姉は24×3=72cm、妹は24×2=48cm。 比の数字は実際の長さではなく「めもりの個数」—— 実物に変える橋が「1めもり分」です。足して全体に戻るか(72+48=120)の検算まで型にしましょう。

参考: 原書 p.257

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